高齢者住宅経営における補助金の利用

高齢者住宅経営への追い風は融資面だけではありません。「サービス付き高齢者向け住宅」の整備は国、地方自治体がともに推進すべき重要施策としていることから、補助金の利用も見込めるのです。

国は高齢者等居住安定化推進事業として平成23年度に325億円の予算を充てており、「国土交通省・厚生労働省が連携して行う高齢者住まい法改正により位置付けられる『サービス付き高齢者向け住宅』の建設・改修費に対して、国が民間事業者・医療法人・社会福祉法人・NPO等に直接補助を行う」としています。

これまでの介護保険施設の建設は地方自治体、公益法人にしか認められていませんでしたが、これからは民間事業者も参入、補助を受けて建設できるようになったのです。(住まい、ソフトとしての介護サービスを両輪とした制度ですから、当然、その補助金は住宅、高齢者生活支援施設の建設費双方に及びます。また、新築だけでなく、既存の住宅を改修する場合にも適用されますから、収益の上がらない不動産物件を改修して新制度に即した施設に造り直すことも考えられます。また、「サービス付き高齢者向け住宅」の買い取りにも適用されます。

具体的な補助率は193ページの通り。法に定められた基準を満たし登録された「サービス付き高齢者向け住宅」を造る場合、新築物件については圭尸当たり100万円を上限に建設費の10分のIを、改修時はI戸当たりの上限は同じで、3分の1までを補助してくれます。

また、住宅と併設するデイサービス等の生活支援施設に対しては、―施設当たり1000万円を上限に建設費の10分の1(改修の場合は3分のI)が補助されます。

規模や立地などにもよりますが、10分のIまで補助があり、前述のように低利の融資が使えるわけですから、同じ不動産投資といっても従来のアパート経営より、はるかに安全な資金計画ができます。